EC業務改善・システム開発

小規模EC事業者が自社の業務をシステム化する時に、
最初に考えるべきこと

最初から完成形を目指すのではなく、商品IDを整理し、現在の業務で一番困っている部分から少しずつ改善する方法を紹介します。

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システムは、現場の作業を助けるためのものです。

小規模ECでは、大型の一元管理システムをそのまま導入しても、現場に合わず、かえって業務が重くなることがあります。弊社の経験では、商品IDなどの土台を整理し、毎日発生する一番面倒な作業から小さく改善し、実際に使いながら機能を育てる方法が現実的です。

最初から大型のEC一元管理システムを入れるのが難しい理由

大型システムには受注、在庫、出荷、商品、売上管理など多くの機能があります。しかし、多くの会社で使えるように作られているため、自社独自の商品ID、配送会社の使い分け、返品対応、納品書形式などに完全に合うとは限りません。

大型EC一元管理システムを導入する際のリスク
機能が多くても、現場に必要な細かい機能が不足し、使わない機能が増える場合があります。
  • 自社専用に作られたシステムではない
  • 操作を理解するまでに時間がかかる
  • 独自業務に必要な細かい機能が不足する
  • 投資が大きく、業務変化に合わせにくい

市販システムが悪いわけではありません。重要なのは、自社の規模、業務内容、作業人数、今後の成長に合う方法を選ぶことです。

商品IDの定義は、システム化の土台になる

商品IDにハイフンやアンダーバーをその場の判断で入れていると、後からシステムで処理する際に、どこまでが商品本体のIDで、どこからがSKU属性なのか判断しにくくなります。

商品IDのルールがECシステム化の土台になることを示す図
どのシステムを使う場合でも、商品IDとSKUのルールを先に整理することが重要です。
不統一な例起きやすい問題
abc-001 / abc_001 / abc001商品本体IDとSKU属性を判定しにくい
モールごとに異なる商品ID在庫、販売数、発注データを対応付けにくい
セット商品のルールがない構成商品の在庫を正しく減らせない

商品IDのルールが乱れていると、在庫管理、SKU分解、セット商品、モール別ID、発注管理へ問題が広がります。開発を始める前に、まずこの土台を整える必要があります。

すべてを一度に開発せず、一番困っている作業から始める

EC業務には、商品企画、仕入れ、在庫管理、商品登録、受注処理、配送判定、納品書、送り状、ピッキング、梱包、返品対応など多くの工程があります。最初から全部をシステム化すると、開発が大きくなり、仕様が実際の運用に合わないリスクも高まります。

EC業務を段階的にシステム化する流れ
小さく作り、現場で使い、効果を確認してから次の改善へ広げます。
段階改善内容
1商品IDとSKUのルールを整理する
2複数モールの注文CSVを共通形式にする
3配送会社用CSVを作成する
4住所不備、重複注文、配送方法をチェックする
5納品書、送り状、ピッキングを効率化する
6在庫、発注、仕入れ管理へ広げる

弊社は複数モールの注文CSVと配送CSVの変換から始めました

弊社で最初に大きな負担になっていたのは、複数モールの注文処理でした。モールごとに注文CSVの形式が異なり、配送会社ごとのCSV形式も違うため、毎日同じ変換作業が発生していました。

複数モールの注文CSVを共通形式と配送会社用CSVへ変換する流れ
最初は注文データを取り込み、共通形式と配送会社用形式へ変換できるだけでも、大きな改善になります。
  • 複数モールの注文CSVを取り込む
  • 自社で使いやすい共通形式へ変換する
  • 配送会社ごとの形式へ変換する
  • 複数の配送会社で送り状を発行する

基本処理が安定した後に、判断機能を追加する

注文CSVの取り込みと配送CSVの作成に慣れた後、住所不備や配送方法などの判断機能を追加しました。基本処理が安定してからチェックと判断を増やすことで、現場も無理なくシステムに慣れていきます。

注文処理システムへ判断機能を段階的に追加する図
データ変換の次に、確認と判断を自動化することで、ミスと判断時間を減らします。
配送判断最も安い配送方法を判定し、商品内容に応じて配送会社を分類する。
注文チェック住所不備や同一顧客の重複注文を確認する。
PDF処理納品書と送り状を照合し、棚番やページ番号を印字する。
在庫・発注販売数、現在庫、入荷予定をつなぎ、発注判断へ広げる。

自社に合うシステムは、服のように少しずつ合わせて作る

既製品の服が体型や動き方に完全に合わないことがあるように、市販のECシステムも、自社の商品、配送方法、人数、在庫管理、出荷速度に完全に合うとは限りません。

自社の業務に合わせてシステムを調整する考え方
現場を無理にシステムへ合わせず、実際に使いながらシステムを自社の形へ近づけます。
  1. 現在の業務を先に確認する

    時間がかかる場所、ミスが起きやすい場所、毎日発生する作業を整理します。

  2. 現場の作業速度を落とさない

    確認項目を増やしすぎず、少人数でも業務を回しやすい状態を目指します。

  3. 例外処理を考える

    住所変更、キャンセル、返品、同梱、分納などをどう扱うか決めます。

  4. 一度で完成させようとしない

    小さく作り、実際に使い、次の改善点を見つけながら育てます。

現在、一番時間がかかっているEC業務から見直しませんか?

注文CSV、配送CSV、納品書・送り状PDF、商品ID、在庫・発注管理など、現在の業務フローに合わせて、小さく始められる改善方法をご提案します。

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